2016年11月17日。
そろそろ産卵前の荒食いでシーバスが河口に集まってきてもよい季節。

風のうわさではイワシパターンやらサヨリパターンやらでシーバスが釣れているようですが、はたして明石川河口はどうなっているのか、調査に行ってきました。(^^)

 

潮汐表

※『tide736.net』より

潮 ・・・大潮の後の中潮1日目
水温・・・19.7度
天気・・・晴れ
風 ・・・おだやか
時間・・・3時~7時半

 

この季節は早朝に潮が大きく引く潮回りがある。上のタイドグラフを見ても、最干潮の3時には潮位がマイナス20cmを下回る。

こうなると明石川河口はポイントが絞り込みやすくなるので、この日も3時の最干潮からエントリーした。

明石川左岸の階段を登り川の方を見下ろしてみると、やたらと明るくていつになく辺りが良く見える。

ふと空を見上げてみると、満月からはかなり欠けてはいるが月が煌々と輝いている。

そうか、先日の満月はスーパームーン。その名残で今日の月もかなり明るいわけだ。

いつもなら慎重に進む川岸を、スイスイと歩いて河口部へと向かった。

最初に結んだのはタックルハウス K2R112 SH・チャート/オレンジベリーカラー。リップレスで、ヘッド上部で水を受けて泳ぐシャローミノーというか、フローティングペンシルというか、なんだかつかみどころのないルアーだ。

リップレスでK-TENシステムなのでよく飛ぶ。そして水面下10cm程度をフラフラと泳いでくれるので、超シャローの明石川にはもってこいのルアーだと思う。

こいつをフルキャストしてデッドスローで引いてくる。ほとんどアクションはしていないはず。時折トゥィッチを入れてアピールを強める。

しばらくK2R112を投げたがアタリが無いのでルアーチェンジ。ハンプ・コーポレーション バース130F レッドヘッドカラーを結ぶ。

こいつはちゃんとリップのあるミノーだが、泳層はやはり水面下10cm。さらに細身のボディはサヨリパターンでも活躍してくれるルアーだ。

何回かキャストしているとルアーにコツコツと何かが当たる感触がする。いくらドシャローの明石川といえども、水面下10cmを泳ぐルアーがそうそうボトムをノックすることはないはず。

とするとイナッコか?

そんなことを考えながらルアーを引いていると、ブルブルッという感触とともに魚がかかった手応え。覚えのあるこの魚の引きは・・・。

ルアーを回収してみるとやはりサヨリが引っ掛かっていた。

さっきからルアーに当たっていた魚はサヨリだったのか。だとすればサヨリパターンというのも考えられるのでは・・・?

目の前ではボイルも何も起こっていないが、サヨリがいるのならその可能性はあるだろう。

そんなことを考えていると、

「おはようございます」

後ろから声をかけられた。

「あ、おはようございます」

ウェーダーにフローティングベストを着た同業者の方のようだ。

「どうですか?」

「いや~、まだ何も・・・」

「サヨリはいますか?」

「さっきルアーに引っかかってきましたよ」

「そうですか、実は・・・」

と、その方からここ最近の明石川の状況を聞かせていただいた。

しばらく話した後、それぞれ離れた位置からキャストを始める。時折ルアーにサヨリが掛かってくるが、海に変化はない。

ここでルアーをタックルハウス コンタクト フィード・シャロー128F コノシロカラーにチェンジ。これまたスローだと水面下5cm程度をヨタヨタとローリングしながら泳ぐルアーだ。

これまで同様、ルアーに引っ掛かってくるサヨリに手を焼きながらふと右の方で釣りをしている方を見ると、波間に立ちこんでいたのに陸の方に下がってきている。

あれ?もしかして・・・?

見ているとやはりシーバスをランディングするところだった。ヘッドライトに浮かぶ持ち上げた魚は、こちらからでもかなりの大きさに見える。

これはがんばらねば!

そう思ってルアーをフルキャスト。スローで引いていると、ザワザワザワというような音がどこからともなくしてきた。海面に目を凝らしていると黒い影が波のように盛り上がりながら移動していく。

なんだ、あれは?

と、その影とは別の場所でバコンっ!という音とともに水しぶきがあがった。同時にサヨリらしき魚が水面を飛んで逃げ惑う。

サヨリパターンのはじまりだ。

全身を耳にして魚の動きを追う。

(「全身が耳になったらうるそうてしゃ~ないがな」というこだま師匠のような突っ込みは無しね。(^^;)

ザワザワザワ・・・。バコンっ!バシャン!

ルアーを投げる。

反応なし。

バシャバシャバシャ!

ビュンっ!

反応なし・・・。

しばらく静かな海面に戻る。

ルアーをフルキャスト。

辺りに気を配りながらゆっくりとルアーを引いてくる。

ブルブルンっ!

ん?またサヨリが引っ掛かったか?

グンっ!

あれ?

グンッグンッ!

ロッドを立てるとサヨリとは違う重量感。

アワセを入れる。

サヨリではない。だが、簡単に寄ってくる。

途中でエラ洗い。シーバスに間違いないようだ。

一気に引き寄せる。

足元でさらにエラ洗いをする魚を見ると小さい。そのまま砂浜にずり上げた。

シーバス

40cmチョイぐらいのセイゴだった。

魚の処理をしていると引き続きボイルが出ている。まだデッカイやつがいるはず!とルアーを投げ返すが、結局次の魚を掛けることなく夜明けを迎えてしまった。

夜が明けてから横で釣っていた方がこちらに来られた。

「良い型のを上げてましたね」

「70台と60台でした」

ぼくが見た魚以外にも、もう一匹あげていたらしい。

「大蔵によく行かれてる方ですよね。お会いしたことがあります」

その方から言われた。ぼくも何となく見覚えのある方だと思っていた。

「チヌを釣って食べるとか食べないとか言ってた時に・・・」

「あ~、はいはい」

そう言われて思い出した。この夏から秋にかけて大蔵の波止でよくお見かけした方だった。

しばらく話をしていたが、時々沖の方でボイルがある。

再び別れてルアーを投げているとまたまたその方にヒット。が、まったくエラ洗いしない。これはデカいんじゃないの?

ファイトを見守っているとどうやら青物がヒットした模様。上げてみると40cmチョイのツバスだった。

その方は2匹のシーバスもツバスもすべてリリース。ぼくは家で腹をすかせて待っている家族のために(^^;、セイゴをしっかりキープした。

シーバス

その後ボイルも無くなり、その方としばし話をした後、それぞれ明石川を後にしたのでした。(^^)

 

使用タックル

ロッド
ダイワ モアザン AGS 97M

リール
ダイワ 13セルテート 3012H

ライン
YGK よつあみ G-soul X8 UPGRADE 0.8号

リーダー
東レ スーパーL EX 5号

ヒットルアー
タックルハウス フィード・シャロー128F コノシロカラー