メバル

2022年5月6日夜~7日早朝。
大蔵海岸でジグ単によるメバリングでメバルを狙いました。

3日前の5月3日に、もしかしたら自己記録更新だったかも知れない魚を取り逃がした悔しさを抱えての釣行です。
(詳しくは記事本文をご覧くださいね)

果たして悔しさをうれしさに変えることはできたのでしょうか・・・?(^^)

本日の潮汐表・水温・天気・釣行時間

潮汐表

※『第五管区海上保安本部海洋情報部 明石海峡潮流情報』より
  • 潮 ・・・新月の後の中潮4日目~小潮1日目
  • 水温・・・15.7℃
  • 天気・・・晴れ
  • 風 ・・・南東の風少々
  • 時間・・・19時30分~翌4時00分




プロローグ

一瞬の判断ミス。
魚は根に張り付いてしまった。

ジィィィィ、ジィィィィ、ジィィィィ。

節をつけながら3回、4回とドラグを引き出し、底へと突っ込む魚に対して慌ててドラグを締める。
想定外の魚の強い引きに対する判断ミス・対応ミスがこれだ。

ドラグを締めるのではなく、まずはロッドを立ててしゃにむにリールを巻かなければいけなかった。
もたもたと左手でドラグを締めているうちに、魚は底まで潜ってしまったのだ。

5分ほど待った。

何度か魚が頭を振る感触があり、そのたびにロッドをあおってみたが魚は根から離れていなかった。
最後は強引に引き出そうとしてラインブレイク・・・。

つい先ほど釣れた自己記録に迫る25cmのメバルよりも明らかに引きは強かった。
自己記録更新(多分)の夢は持ち越されてしまった。



潮止まり前後の一瞬の時合いを捉えてメバル連発

この日の釣行の3日前、5月3日の大蔵メバリングでは、数にして18匹、

メバル集合写真

最大寸は自己記録に迫る25cmと、

メバル

活性の高いメバルを相手に満足のいく釣りができた。

ただひとつ、おそらくはその25cmを上回り、自己記録の25.5cmを更新する大きさであったであろう魚を根に潜られて取り逃がしてしまった以外は・・・。

5月3日に良い釣りができた要因として、ぼくなりに2つの理由を考えている。

ひとつは新月(1日)から3日後で月明かりが少なく、さらにはその月も早くに西の空へと姿を消してくれたこと。
もうひとつは潮の流れが緩い時間が多く、メバルが浮き気味だったことだ。

ポイント到着時も潮はあまり早くなく、開始2投目で1匹目が釣れた。

メバル

その10分後に釣れた2匹目の魚が、上の写真の25cmのメバルだ。

さらにそこから4匹ほどの小メバルと遊んだ後にかかった1匹が、勢いよくドラグを鳴らしてくれ、根に潜った魚だった。

なんとしても逃げられたあの魚を獲ってやる。

今日は月齢もまだそれほど大きくない。
また前回の中潮に比べて今日は小潮と潮回りも小さくなっているので、潮の流れもあまり早くないはずだ。

きっとまた良い釣りができるに違いないと意気込んで大蔵へとやってきた。

しかしポイントに到着し、タックルを準備してジグヘッドにダイワ 月下美人 ビームスティック パールホワイトカラーをセットして釣りを始めてみると意に反して潮が速い。

これは昔サヨリ釣りやグレのフカセ釣りをしていた時にも感じたことだが、大潮の時は流れる時は大いに早く潮が流れるが、流れが止む時にはピタッと止まり、流れが止まっている時間も長いことが多い。

しかし小潮になると大潮ほどの速さでは流れないものの、潮止まりの時間がハッキリせず、ダラダラと流れ続けることがある。

まさにこの日がそうで、「川のように」というような速さではないが、潮はそこそこの速さで流れ、なかなか緩もうとはしなかった。

月もまだ三日月だったが、この日はいつまでも天空高くに鎮座して、これまたなかなか西の空に隠れようとはしなかった。

月明かりがあって潮が速い。
メバリングにはあまり良くない条件だなと思いつつワームを投げ続ける。

投げ始めて30分後、一瞬、潮が緩むタイミングが訪れた。

釣れる。
そう直感した時、カツカツッというメバル特有のアタリが手元に伝わってきた。

リールを巻く手を止め、ロッドをゆっくりと立てて高くかかげる。
強いアワセは入れない。

違和感を感じた魚が反転する。
一瞬のドラグ音。

ここで自動的にフッキングが決まっているはずだ。
それからちょうどヘラブナ釣りのやりとりのように、ラインテンションに注意しつつ、魚を怒らせないようにさらにゆっくりとロッドを立てながら、同時にリールを巻き始める。

こちらの優しい対応に魚は違和感を感じながらも、あまり強い抵抗をすることもなくリールを巻くに従ってこちらに寄ってくる。
岸近くまで寄せられた魚が、さすがにこれはおかしいぞとばかりに、岸壁のスリットめがけて走り出す。

ロッドを前に突き出してそれをいなし、ここで一気にリールを巻いて魚を抜き上げた。

メバル

あれ…?
なんかおかしいんだけど……?

そう思いつつ、抵抗するきっかけも無いまま、気が付いた時には岸の上に横たわっている。
ここ何回かのメバリング釣行で心掛けている魚とのやり取りだ。

このメバルは16cmほどだった。

さあ時合いか、と思ったが、潮が緩んだのは本当に一瞬。
またすぐに速く流れ出した。

潮が速いからと言ってキャストを止めるわけにはいかない。
投げ続けていなければ潮が早くなるも緩むも分からないからだ。

そうして次に潮が緩んだのは2時間後。

メバル

やはり16cmほどのメバルだ。

メバル

10分後に1匹追加したところでまた潮が走り出す。

この魚から1時間後。

メバル

潮が緩んだタイミングで、、、

メバル

ポンポンポンと、、、

メバル

ワームのカラーを変えたりしながら、、、

メバル

4匹の魚を追加する。
すべて16、7cmの金太郎飴だ。

小型ながら連発に気を良くしていたらまた潮が速くなる。
ちょうど日付も変わり、眠気も襲ってきた。

もう帰ろうか・・・。

いや、もうすぐ潮変わりのタイミング。
きっとそこでまたメバルの活性が上がるはずだ。

もう帰ろうよと誘う頭の中の悪魔と闘いながらワームを投げ続ける。

1時間40分後。
潮が緩んだ。

釣れる。

この日、3回目の直感。
ワームを投げる手に力が入る。

フルキャスト。
着水後、糸ふけを取り、軽くシェイクしてからリールを3回巻く。

・・・かすかな違和感。

リールを巻く手にじんわりと重みが伝わる。
ゆっくりロッドを立てるといきなりドラグが引き出された。

一気にリールを巻く。
これは優しい対応をする魚ではない。

ドラグの音を聞きながらポンピング。
3回、4回。

底へ潜るスキを与えられなかった魚が岸近くに寄ってくる。
魚は目の前の岸壁のスリットに突っ込もうとするが、そうはさせじとリールを巻く手を止めずにロッドを前に突き出す。

リールを巻く手を加速。
魚が浮き、バシャバシャという音とともに海面で暴れる。

ここでドラグを締め、リールを巻きながら一気に波止へと抜き上げた。

メバル

長さも厚みもある良い型のメバルだ。

メバル

計測すると22cm。
(ちょっとメジャーがズレてますが実測22cmでした。(^^ゞ)

写真を撮るのも早々にワームを投げ返す。

メバルは同じようなサイズが群れで泳いでいることが多い。
そして釣れるのはフルキャストした先付近のやや遠目だ。

そう感じることがこれまでの釣行で何回かあった。
そんな思いでワームをフルキャスト。

リールを巻き始めようとした時、ロッドティップが押さえこまれるような重さを感じた。

着水バイトだ。

ゆっくりロッドで聞いてみるといきなり魚が走り出した。
ドラグが鳴る。

ポンピング。

走る魚の周りで夜光中が光るため、魚の位置が分かる。
近くまで寄せたところで一気にリールを巻いて波止へと抜き上げた。

メバル

先ほどの魚と同サイズだ。

メバル

21.5cm。

調子づいてワームを投げ返し、リールを巻く。
2回リールを巻いたところでカツッという良型メバル独特の小さいが力強いアタリ。

走り出した魚の重み・引きは、ともに今日一の感触だ。
良型も3匹目となると少し余裕ができてきて、思わずニヤつきながらやり取りする。

メバル

ドサッという重々しい音を立てて波止に横たわった魚をバス持ちする。

メバル

計測すると22.5cm。
やはりサイズアップの魚だった。

まだいるはずだと、フルキャスト。
着水後、軽くシェイクを入れて巻き始めたところで、ハムっと言う感触。

これも良型メバル特有の、いかにも居食いしましたという感じのアタリだ。
4連続の良型メバル連発にニヤニヤが止まらない。

もはや余裕綽々で魚を引き寄せたが、少しリールを巻き過ぎたのか、魚が海面から上に出てバシャバシャと暴れる音が大きく響く。

かすかに嫌な予感。
魚を抜き上げるために急いでドラグを締めようとした時、ロッドティップが跳ね上がった。

やっちっまった~!

ロッドティップと同様、思わず顔を跳ね上げて夜空を仰いだ。

・・・・・・。

調子に乗って心に隙ができるとこういうことになる。
ニヤつきながら魚とやり取りするなど100年早いのだ。

これまでにも何度も同じことを繰り返してきたはずなのに、まったく学習していない。

しかし後悔先に立たず。
良型メバルをバラしたこともショックだが、それ以上に魚をバラすということそのものが良くない。

ハリが外れて逃げ帰った魚が「危ないで~!用心しぃやぁ~!!」と周囲の魚に回覧板でも回すのか、バラした後は魚が釣れなくなる。

その予感通り、魚が回覧板のことを忘れ、再びワームに喰い付くまでに1時間の時間がかかった。

メバル

16、7cm。

メバル

朝マズメが近いこともあってか、、、

メバル

サイズは小さいが3匹が立て続けに釣れた。

東の空を見ると、かすかにだが白んできている。
最後の勝負。

もう一度、良型メバルよ、来い!
キャストする手に力が入る。

着水後、軽くシェイク。
1回、2回とリールを巻く。

3回、4回で、ロッドティップがグッと入った。
ゆっくりロッドを立てると良型らしい重みが伝わって来る。

ワームを咥えたまま反転しない魚に軽くアワセを入れてやると一気に走り出した。
ドラグが鳴る。

良型に間違いない。
顔を引き締める。

遊ばずにポンピングで一気に魚を寄せ、リールを巻きながら波止へと抜き上げた。

メバル

粘りに粘った甲斐があった。

メバル

21cm。
今日釣れた20cmオーバーのメバルの中では一番小さいサイズだが、有終の美を飾らせてくれた魚に感謝だ。

メバル

結局、21cm、21.5cm、22cm、22.5cmが各1匹と、20cmオーバーの良型メバル4匹を含む14匹(1匹リリースしているので写真は13匹です)の数釣りもできた大満足の釣果となった。




エピローグ

自己記録更新の魚は釣れなかったが、20cmオーバーの良型が4匹は素直にうれしい。

それにしても、と、痛む腰に手をやる。
ずっと前屈みの姿勢で何匹もの魚をさばいていると腰が痛くなって仕方がない。

サビキのアジやキスなどを数釣った時も同じ。
釣っている最中はうれしくてイケイケどんどんで釣るが、帰宅して調理する段になって少し、いや、大いに後悔する。

さばいてもさばいても、先が見えない。
腰はますます痛くなる。

まあ、アジやキスを50匹も60匹もさばくことを考えれば、メバル13匹はまだマシな方だ。

痛む腰を伸ばしながら少し休憩。
その時、台所のシンクの中に横たわったメバルの声が聞こえてきた。

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お前なぁ。
オレ達の命を奪っておいて腰が痛いのなんのとふざけたことを言うとったらアカンでぇ!

オレ達の命がお前の家族の命を繋いどるんやろ。
ありがたや~、ありがたや~、言うて、手を合わせて料理せんかい!!

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昨年の夏もアジやキスから同じことを言われたような気がする。
やっぱりぼくはまったく学習しないダメ人間のようだ・・・。



本日のメバリングタックル(ジグ単用)

ロッド

ダイワ 月下美人76UL-S

リール

ダイワ セルテート 2004CH

ライン

ユニチカ THEスーパーPE SP 0.3号

リーダー

YGK よつあみ 海藻ハリス 1.5号

ジグヘッド

JAZZ 尺ヘッド DX mini Rタイプ 1.2g他

ワーム

ダイワ 月下美人 ビームスティック パールホワイトカラー他

月明かりがあまり無いせいか、3日もこの日もパールホワイトカラーでよく釣れた。

メバリングワームの基本形であるピンテール形状をしたビームスティック。
初代モデルは非常に強い素材でできていて、一度ジグヘッドにセットすれば何度フルキャストしても、何匹魚を掛けても大丈夫。

余裕で一晩はそのまま使えるほど強度の高いワームだった。
ただし、張りが強く丈夫なだけに、ジグヘッドに刺し難いという難点もあった。

ところが昨年の9月にこのビームスティックがリニューアル。
イワシ油をコアの部分に配合し、ニオイと味の持続性を大幅にパワーアップした。

ダイワのホームページには「形状や素材はそのまま」と書かれているが、ぼくの感覚では明らかに前のモデルより柔らかくなり、ジグヘッドにも刺しやすくなっているように思う。

同じビームスティックの「極み」の方は、はっきりと「若干素材を軟らかく」して「ジグヘッドへのセットもしやすく」なったと書かれているが、モデルチェンジしたビームスティックもかなり柔らかくなっているというのが実感だ。

ジグヘッドへの刺し難さから敬遠していた人も、ぜひ一度使ってみていただきたいと思う。


本日の料理/メバルの刺身

メバル

「今日のメバルは煮付けにする?」

と煮付けの好きな奥さんに聞いたところ、

「そんなもったいない。大きいメバルやねんから刺身にしたら」

という答えが返ってきました。(^^;

メバル

さすが釣り師の奥さん。
魚の価値をよぉ分かってはりますわ。(^^;;

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