2022年9月22日。
トップウォータープラグをいくつか持って大蔵海岸へ出かけました。
狙いはシーバス・チヌ・青物。
来る魚は拒まずですが、要はあまり釣りに行っていないので海の状況がよく分からず、狙う魚種が絞りきれていないということです。(^^;
もとの海況が掴めていないと言いつつ、なんとなく台風通過後の海の変化にも期待。
荒れ後の大蔵釣行は吉と出るか凶と出るか、果たして・・・。(^^)
本日の潮汐表・水温・天気・釣行時間
- 潮 ・・・若潮の後の中潮1日目
- 水温・・・24.2℃
- 天気・・・曇り時々雨
- 風 ・・・北東の風少々
- 時間・・・5時~7時
プロローグ
夜明けが遅くなった。
考えてみれば夏至の頃からもう3ヶ月。
明石の日の出時刻は6月の一番早い頃と比べて1時間も遅くなっている。
今朝は5時前にポイント入りしたが、6月なら完全に遅刻だ。
そんな事を考えながらバカのひとつ覚えのブーツを投げていると、薄明るくなってきた海面をヒラヒラと舞う小さな黒い影が見えた。
コウモリだ。
超音波を出して獲物の位置を把握し捉えるらしいが、その超音波がラインに当たって跳ね返るのか、よくラインにアタックしてくる。
エギングなどをしていると、それがイカパンチのアタリと紛らわしくて仕方ない。
と思うまもなく、ゴツゴツっという感触が手元に伝わった。
「やあこしいやっちゃなぁ。早くどっか行けよ~」
ゴツゴツッ。
「ええ加減にせぇよ~」
ガンガンッ。
「あれ・・・?」
ガツン、ガツンッ。
「あれ、あれ・・・?」
それはコウモリのラインアタックではなく、魚が頭を振る感触だった。
ブーツ120の表層狙いで良型チヌがヒット~年無しまで後3cm
季節が6月なら釣行は止めていたかもしれない。
ポイント入りが5時というのは、ぼくの中ではあまりにも遅すぎる時間だ。
以前にも書いたことがあるかもしれないが、その昔、ネットを中心に活動していた明石の釣りサークルに所属していた時、ぼくは釣り仲間から「漁師よりも漁師らしい」と言われていた。
漁師さんが船を出すのは朝の4時頃。
ぼくは2時・3時にはポイント入りして釣りをしていたからだ。
その頃はまだ、シーバス狙いは暗いうちにミノー中心でというスタイルだったからということもあるが、いずれにせよ朝(夜と言ったほうが良いか?)はめっぽう早かった。
シーバス狙いのスタイルが朝マズメのトップウォータープラグ中心に変わってからも、ポイント入りは日の出の1・2時間前というのがぼくの中では当たり前。
いくら日の出が遅くなったとは言え、もうすぐ夜が明けるはずだ。
急いでタックルを準備し、バカのひとつ覚えのラパラ(ストーム) ブーツ120 ホロレッドヘッドカラーを先発させる。
こいつを暗い海に向かってぶん投げ、デッドスローで引いてくる。
目には見えないが、ブーツは表層に引き波を立てながらヨタヨタと泳いでいるはずだ。
時々ショートジャークを入れてポップ音と水しぶきを上げさせる。
とは言っても本番は夜明けからなので、とりあえずはただ巻き中心だ。
ブーツを投げてはリトリーブを繰り返しているうちに、東の空が少しずつ白んできた。
そろそろ本番。
気を引き締め直してルアーを投げる。
着水後にまずショートジャークを一発。
これで広範囲にルアーの存在を知らせる。
ゆっくりとリトリーブしていると、ロッドの周りをフラフラと飛び回る小さな黒い影が見えた。
コウモリの朝ごはんの時間のようだ。
コウモリにはコウモリの生活があるだろうから飛び回ることに文句はないが、面倒なのはラインにアタックしてくることだ。
ブルンッという感触が手元に伝わるたびに、魚のアタリかと思ってドキッとする。
イワシなどが多いときにもこういう事があるが、コウモリの場合は朝ごはん用の虫だと思ってアタックしているはずだから、歯でラインが切れないかとヒヤヒヤしてしまう。
確か鋭い爪もあるはずだから余計に心配だ。
ゴツゴツッ。
さっそくコウモリのラインアタックが始まった。
「ラインに傷が付くから止めてくれよ~」
ゴツゴツッ。
「もう~、どっか行ってくれよ~」
ガンガンッ。
「え?ガンッ?」
そう言えばコウモリがラインに当たったときの感触はブルンッのはず。
ゴツゴツッとかガンガンッてちょっとアタリの感触が硬質すぎるぞ・・・。
ガツン、ガツンッ。
「え?ガツンッ?」
硬質な上に重々しすぎる。
第一、さっきから周囲にコウモリの姿がない。
ゆっくりロッドを立ててみる。
重い。
ゴツンッ!ゴツンッ!
魚が頭を振っているんだ!
リールを巻きながら軽くアワセを入れる。
と同時に魚が底へと潜りだした。
「何が喰ってきたんだ?」
トップに出た割には捕食音も水しぶきが上がる音もしなかった。
そこそこ明るくなってきてるのに目でも確認できなかった。
たくさんの?マークを頭の中に浮かべつつ魚とやり取りをする。
魚は力強い引きを見せるが、さほどの重量感はない。
あまり苦労することなく魚は浮いてきた。
水面近くで銀色の魚体がギランと光る。
シーバスか?
いや、シーバスにしてはいやに太短い。
魚がヒラを打った。
チヌだ!
チヌも今日の狙いの魚に入っていたはずだが、まだ薄暗い時間帯にトップに出るとは思っていなかった。
しかし派手な捕食音も水しぶきの音も聞こえず・見えずだったのも相手がチヌなら納得だ。
ゆっくり水面を泳ぐブーツを、下からそっとついばむように喰ったのだろう。
一人納得しながら、水面近くまで浮いた魚を一気に寄せる。
足元で何度もヒラを打つチヌに、ラインテンションを抜かないように気を付けながらタモを下ろした。
上から見ていてもそこそこのサイズに見えたが、タモに入った魚は結構な大きさに感じる。
ブーツのフロントフックがカンヌキの柔らかい部分にガッチリ刺さっていた。
計測すると47cm。
年無しと呼ばれるまであと3cmだ。
大蔵でトップに出るチヌは40cm代後半のものが結構多いが、不思議なもので50cmを超える魚にはほとんど出会えない。
まあだからこそ釣り人にとって50cmオーバーのチヌは、ひとつの目標になるのだろう。
あと3cm成長してからもう一度ブーツに喰い付けよ!
魚をタモに戻し、そう言い聞かせながらリリースした。
この後明るくなってから、ルアーの後ろで水面が盛り上がるミスバイトが1回。
ダイビングペンシルにヒットしたもののバラしてしまったのが1回。
バイトの出方、ヒットした魚の引きの感じから、どちらもチヌだったと思う。
バラした後は「今、痛い思いしたから気ぃ付けや~!!」という緊急回覧板が海の中で回るのか、その後はサッパリ魚の気がなくなってしまった。
バラした魚は惜しかったが、回覧板が回収された頃にまた来ようと誓い、ここで納竿することにした。
本日のタックル/チヌのトップウォーターゲーム仕掛け
ロッド
ダイワ モアザン AGS 97M
リール
ダイワ 13セルテート 3012H
ライン
YGK よつあみ エックスブレイド スーパージグマン X8 0.8号
リーダー
YGK よつあみ G-soul ハイグレードショアリーダー FC ソフト 5号
ヒットルアー
ラパラ(ストーム) ブーツ120 ホロレッドヘッドカラー
チヌのヘチ釣り(落とし込み釣り)をやってみたい
先日釣りビジョンを見ていたら、「G WORLD」という番組で「真夏のヘチ釣り 大阪湾に55センチオーバーの巨チヌを求める!」という釣行の模様を放送していた。
釣りビジョンのチヌ釣りと言えば山本太郎さんの「チヌ道一直線」がすぐに頭に浮かぶが、この番組の釣り人は大田 徹さんという方。
失礼ながらぼくは初めて聞く名前の方だった。
が、その釣果は圧倒的。
大阪・北港の沖堤防をひたすら歩きながら釣っていくのだが、1投目(1落とし目?)からアタリがあり、2投目で最初の1匹を釣ったのを皮切りに次々とチヌをヒットさせる。
ぼくなら途中で腕が疲れてしまって続けられないだろうと思うほどボコボコ釣っていた。
上にも書いたが、ぼくはインターネット黎明期に、ネットを中心に活動していた明石の釣りサークルに所属していた。
そのサークルにチヌのヘチ釣り(落とし込み釣り)をメインにしているメンバーが2人いた。
よくチヌを釣るヘチ釣りの名手と、その名手が師と仰ぐ超名手。
お二人の話を聞いていて、ぼくも一度ヘチ釣りに挑戦してみたいとずっと思っていた。
その後、エビ撒き釣りや紀州釣り(ダンゴ釣り)でチヌを専門に狙ったこともあるが、ヘチ釣りはとうとうやらずじまいだった。
チヌは昔から人間の身近にいる魚だけあって、様々な釣り方が確立されている。
上記のエビ撒き釣りに紀州釣り(ダンゴ釣り)。
フカセ釣りにかかり釣り、サーフからの渚釣り。
そして前打ちにヘチ釣り(落とし込み釣り)等々。
それに加えて最近は(と言っても、もうかなりの歴史になるが)ルアーフィッシングがチヌ釣りの仲間入りをしてきた。
数ある釣り方の中でヘチ釣り(落とし込み釣り)の魅力といえば、何と言ってもそのシンプルさだろう。
竿とタモとイガイなどの餌。
必要なのはそれだけだ。
重くて準備も大変な撒き餌の用意をする必要もなければ、ウキなども使用しない仕掛けは単純明快。
邪魔くさがり屋のぼくにはうってつけの釣り方だ。
(紀州釣りをやっていた人間の言葉とも思えないが…)
これでバンバン良型のチヌが釣れるのだから、それはそれは面白いだろうと思う。
やっぱり、いつか機会があればチヌのヘチ釣り(落とし込み釣り)をやってみたい。
釣りビジョンのヘチ釣りの番組を見て、そんなことを考えた次第だ。